勉強が好きな人は少ないと思います。嫌いなことをやろうと思っても、やる気が出なかったり、勉強を始めてもすぐに気が散って長続きしなかったりしますよね。
私自身、学生時代には勉強に集中するために様々な工夫をしました。
今回は、「やる気が出ない」「すぐに気が散ってしまう」人のための効率アップのコツを紹介します。
勉強のやる気を出すポイント
やる気を出すイメージトレーニング
やる気をアップさせる術は、勉強する前にイメージトレーニングをすることです。
例えば、
ソファから立ち上がって机まで歩き、テキストを開いて練習問題を解く。
そんなイメージを脳内で”動画”として再生します。
言うならば、勉強している自分の姿をもう一人の自分が俯瞰しているような感覚です。このイメージをしておくことで勉強への意欲が高まります。
そんなことで!?と思われるかもしれませんが、これには科学的な根拠があります。
具体的な行動をイメージをすることで、勉強する前の段階から運動野や線条体の活動が高まりやる気をアップさせることができます。
一次運動野(いちじうんどうや、英: Primary motor cortex)またはM1は、前運動野と共同して運動の計画、実行を行う。
線条体(せんじょうたい、striatum)は、終脳の皮質下構造であり、大脳基底核の主要な構成要素のひとつである。線条体は運動機能への関与が最もよく知られているが、意思決定などその他の神経過程にも関わると考えられている。
このイメージトレーニングは、勉強だけでなくスポーツにおいても効果を発揮します。
プロサッカー選手は、脳内でシュートを打つリハーサルをすることで脳を活性化させ、たとえ疲労していたとしても意欲を高めたりするそうです。
ただ自分の勉強している姿を客観的にイメージするだけなので物は試しでチャレンジしてみて下さい。
勉強前の習慣をやる気を出す
ある学者の論文によると人間の毎日の行動は、40%以上がすでに習慣化されているものだそうです。
だとすればこの習慣を変えることで人生を大きく変えることができそうですね。
よく
「勉強を習慣化しましょう」
と言いますが、それが簡単にできるなら誰も困りません。
そこでまずは
「勉強をする前の行動を習慣化しましょう」
と言うことです。
つまり勉強の前にやる気をアップさせるような行動をまず習慣化しましょうと言うことです。
例えば、
- 「勉強机を雑巾で拭いてから勉強を始める」
- 「顔を洗って歯を磨いてから勉強をする」
- 「カバンの中を整理してから勉強する」
などです。
一見何も関係がなさそうですが、こういったちょっとした動作をしているうちに脳が活性化し勉強に取り組みやすくなります。
実際この作用を心理学者のクレペリンは、「作業興奮」と名付けています。
自分なりの勉強前の習慣を決めておいて脳を活性化させましょう。
勉強に集中するためのポイント
勉強環境を整える
勉強に関係のないものは、机に置かない。当たり前のことのようですが、非常に大切なことです。
例えば、
- スマートフォン
- パソコン
- ゲーム機
- 違う科目のテキストなど
です。
あらかじめ勉強の邪魔になりそうなものを全て除外して誘惑を遮断する必要があります。もちろん机の上に置かないだけでなく視界に入れてもダメです。
それでも誘惑に負けてしまう方は、家族の方や友人に預けて隠してもらいましょう。
自分で隠しても場所がわかっている場合取りに行ってしまうかもしれませんが、自分の知らない所に保管されていれば使いようがありませんよね。
目の前の勉強のみに集中するために思考を邪魔するものは徹底的に排除しましょう。
目標に向けたスローガンを掲げる
TVや漫画で「絶対合格!」と書かれたハチマキをしている受験生を見たことはありませんか?実際、ハチマキをしただけでは効果はありません。
しかし、「絶対合格!」と書かれた紙を壁や机に貼り付けることは勉強をする上で効果があります。
常に目に入るところに貼ってしまうと集中力を削いでしまいますが、たまに目に入る所に貼っておけばサブリミナル効果が期待されると言うことです。
サブリミナル効果とは、潜在意識に刺激を与えることで現れる効果のことですが、一種の暗示のようなものです。
過去の実験では、
1957年にニュージャージー州の映画館で、映画「ピクニック」を上映中にスクリーンの上部に「コカコーラを飲め」「ポップコーンを食べろ」と書かれたメッセージを1/3000秒ずつ5分ごとに繰り返し二重映写しました。
結果、コカコーラについては18.1%、ポップコーンについては57.5%の売上の増加した。
とのこと。
日本では、このサブリミナル効果を悪用しないために番組放送基準でサブリミナル効果的表現は禁止されています。
つまり自己暗示をかけて勉強に特化した時間を作りましょうと言うことです。
サブリミナル効果(サブリミナルこうか)とは、意識と潜在意識の境界領域より下に刺激を与えることで表れるとされている効果のことを言い、視覚、聴覚、触覚の3つのサブリミナルがあるとされる[1]。閾下知覚とも呼ばれる[2]。
勉強している人を見る
気が散る原因を取り除いて、勉強に集中しようと思っても時として家族が妨げになることもあります。
自分の個室で勉強するよりも捗る場所、それが図書館です。
なぜ?図書館は勉強が捗るのかと言うと、図書館には、高い意識を持って勉強に励んでいる人が多くいます。そして、それを見ることによって自分も集中して学んでいるかのように脳が活発になります。つまり、やる気の持続ができます。
これを、ミラーニューロン効果といいます。
これは、自分が行った行動でなくても、相手の動きを見ただけで神経細胞が活性化し脳内で再現すると言う現象です。
スポーツでもお手本を見て模倣すること成果を出しますがそれと同じことです。
ミラーニューロン効果は、悪いことも影響します。
よく「周りに影響を受けやすい」とか「下手な人と練習すると自分も下手になる」と言うのもミラーニューロン効果が関わっています。
自分が模範とする人と多くの時間を共有することは大切です。
ミラーニューロン(英: Mirror neuron)とは、霊長類などの高等動物の脳内で、自ら行動する時と、他の個体が行動するのを見ている状態の、両方で活動電位を発生させる神経細胞である。他の個体の行動を見て、まるで自身が同じ行動をとっているかのように"鏡"のような反応をすることから名付けられた。